2012.09.29 民間伝承
視覚を主張する戯言、東洋の海岸にあり。
腕を潜るその先に研ぎ澄まされる無数の数珠の石壇あり、
ふと蝉時雨の懐古に浸るすごろくのよう。
まだ出ぬその縁起の囀りに、災いの有無をただ結びつける。
東北を鳴らす木漏れ日の午後、南方福島に”福よし音響派”と呼ばれる組織あり。
夕暮れ時の鐘とともに聴覚を刺激させる。
草木にゆれる塩の余韻、未だ日の出づる幼さの面影もなし。
世の変化は鳴り止まずとも、色彩と音色が偏見と偽りとを浄化する。
人類見る方角に丘陵を漂わず崖もあり、音はおろか獣の子もまた闇を恐れる長月の祭りのよう。
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