自分の子どもが幼稚園や保育園に通っているとき、親である私たちはほとんどの確率で我が子を幼稚園まで送迎することがひとつの日課である。何も考えないときほど、その日課はスムーズに行くのであるが、あとるきふと『幼稚園のお迎えに行きたくない』と思うときがママ・パパ問わずある場合が意外と多いようである。
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まず前提として言っておけることは私の観察上、幼稚園にお迎えにくるのはほとんどがママである。理由はほぼほぼ明らかであるが、幼稚園に通わせている家庭ではパパが外で働いて、ママが子育てのためのほとんどの仕事を担っているような家庭が多いからである。そうすると幼稚園のお迎えも自然とママが担うようになる。それは日本の社会の働き方を考えれば自然なことである。
幼稚園のお迎えに行かなければならない。だけどちょっと今日は行きたくない。祖母や代理でやってくれる人はいないかと検討もしてみるが、そんな都合のよい人はなかなかいない。というかここでいったん、パパが仕事忙しくて子どもの子育てを全然手伝ってくれない。そこでちょっと思いついたが、幼稚園のお迎えをママではなく、パパがするとどうなるかちょっと試したい。しかも1日だけとか1週間だけではなくて、1年間である。
まずはなんといってもコレだろう。ママというのはなんといってもコミュニティの形成がライフワークと言わぬばかりのように、とてつもなくうまい。人によって多少の差はあるが、ママというのは社交辞令も含めてある程度コミュニティをつくるプロだと思ってよい。それに比べてパパはどうであろうか、人柄や職業柄によってコミュニティが上手な人も苦手な人もいるだろうが、ママと比べれば大したことはない。パパが幼稚園の送迎を担当することで、たとえそれが1年だろうが2年だろうが、コミュニティの幅は最低限に抑えることができるので、対人関係によるストレスも最低限に抑えることができるというメリットがあるのではないだろうか。
幼稚園に送迎に行くということは、その行き来の時間を子どもと一緒に過ごす絶好のチャンスである。特に仕事をしているパパにとって、子どもとのコミュニケーションをとるチャンスはそう多くない。幼稚園にお迎えに行くことで、子どもと2人きりになる時間が圧倒的に長くなるのである。
ここでひとつだけ言っておくと、子どもは一緒に過ごした時間がすべてである。無理やり話したり遊んだりする必要なんかない。子どもは一緒に過ごした時間を生涯、目に見えないどこかで思い出にしているのである。ママには母性本能という特殊なつながりを持つことができるが、パパにとって子どもとつながるというのは時間でしかないのである。だから、幼稚園の送迎というのはママが行きたくないのであれば、パパがお迎えに行くことも考えていかなければならない。
だいぶ話も脱線してしまったが、幼稚園のお迎えに行きたくないときはママ・パパ問わずあるものだと思っていた方がよいかもしれない。きれいごとを言えば、ママが行きたくないのであれば、パパが行けばいいわけである。パパが仕事などの理由でどうしても行けないのであれば、ママに優しく頼むようにしなければならない。難しいことではない、パパのそのたった一言がママにとっては当たり前にように必要なのである。幼稚園の送り迎えというのは親子の関係のようで、結局は夫婦間の関係でもある。『幼稚園のお迎えに行きたくない』というなんともむなしい心情は、家族が助けになるかもしれない。
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