2016.02.13 民間伝承
矢印家具 郡山
福島県郡山市を拠点にオーダーメイドで家具を制作・販売している 『YAJIRUSI FURNITURE:矢印家具』(ヤジルシファーニチャー)の作品がこれまたいい。
家具づくりも含めて、自分がいいと思える職人さんと出会うというのはなかなか難しいものである。人生とはどれだけものづくりの職人と出会えるかが肝であり、ある意味ではそれこそがライフワークのようなものである。ともかく彼は黄色いルノーカングーで街を駆け巡っている。たまに一緒になって動くこともあるが、どこにいるのかわからないくらい自然体な人だ。そう、言うなれば彼自身が『木』なのである。木材をつかった家具をつくってもらうならば、やはり木のような人にお願いした方がそりゃいいに決まっている。だから私は、矢印家具。
写真は彼の愛車『ルノーカングー』である。写真がなかったので彼のSNSから勝手にひろってきた。数年前からは家具をつかって移動文庫も始めたようで、これまた雰囲気のよい写真がみつかったものだ。
このページで書いていること
私が使用している部屋のデスク用の椅子は、彼が大学の卒業制作でつくったものをサンプルとして借りているものである。モニターとして借りている立場ではあるが、はっきり言って数年も座り続けていれば愛着がわきすぎて、もう返却するつもりもない。むしろ、ここ数年使用してみていいところと改善点を挙げて、リメイクして横長のソファにしてもらうつもりである。代償は南会津の国権あたりでお許しをいただきたい、あしからず。
写真は矢印家具が卒制で生み出した『椅子』。高さを2段階に切り替えられたり、肘掛けを取り外すことができたりとナチュラルな風合いの中におもしろい仕掛けがてんこ盛りである。
おでんのように、いろいろな種類を楽しむ。
前回、姪っ子が生まれたことをきっかけにオーダメイドで積み木の制作を依頼している。積み木の箱はスタッキングのできる使用となっており、誕生日ごとに一段ずつ増やせる仕組みである。というのも、姪っ子が生まれたときに勢い余って積み木を制作依頼したまではよかったのだが、よくよく考えてみれば0歳ではまだ積み木を上手に積み上げることはできないだろうという言い分が後々でてきたのである。
赤ちゃん用なので無塗装…木材は8種類を使用しており、大人がおでんの屋台で具材を選ぶように、子どもが積み木で木材を楽しむイメージで制作を依頼した。木材の原産地は、姪っ子の曾祖父母がいる南会津にこだわっている。
彼には「もしもYajiruisi Furnitureくんの積み木がおでんならば、赤ちゃんは毎日のれんをくぐる常連客になりかねない。」とコメントをのこすことにした。ちなみにこの作品は少しだけ参加型の制作となっており、ひとつだけ自身でやすりがけをしている。作品の中に贈り手の時間も取り入れられるのは、矢印家具のオーダーメイドならではの醍醐味ではなかろうか。郡山で参加型の家具をつくりたいならおすすめしたいのは、間違いなく『YAJIRUSI FURNITURE:矢印家具』であろう。
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