2016.01.22 民間伝承
連日寒い日が続くわけであるが、そういえば私は寒くてもあまり厚着はしない。屋内外問わず実際に身につけるのは2~3枚までである。それ以上着ると肩が凝るか、脇下だけ汗を多くかいて不愉快になるだけである。自分にとってもっとも理想的なのは、できるだけ薄着をした上で、マフラーと手袋を装着することに尽きる。ただし、手袋は上着のポケットがあれば必須ではない。
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ポケットに手を入れるというのは、さかのぼればアメリカンスタイルともいえるだろう。そもそも和服には『ポケット』という概念はなかったのだろうから。そんな『ポケット』という存在は、鍵や財布などちょっとした小物を入れるのにもちょうどよい。小物が入っていてもいなくてもいいのであるが、その中に手を入れるスタイルというのは居心地もよいものだ。特に冬の寒い季節というのは、まさに手を暖めるためにポケットがあるのだと思えるくらいである。ポケットさえあれば、薄着でもずいぶんと暖かいものである。
かつて義務教育を受けてきたころ、ポケットに手を入れることはもしも転んだときに危険を伴うという口実で、禁止されていたように思う。また、ポケットに手を入れること自体、行儀が悪いことだとさえ教えこまれてきている。しかしながら、私は決してそうは思わない。
たとえばハンバーガーを食べながら街中を歩くのは、具材がこぼれたり人にぶつかったりする恐れがある。他人に迷惑をかけるリスクがあるものは、決していいことではない。ただ、ポケットに手を入れて歩くのはどうだろうか。それだけでは直接他人に迷惑をかけることはない。むしろ自分が歩くときにブラブラしてしまう手をポケットに収めるわけであるからポケットに手を入れることで他人にぶつからず、自分自身のスペースをコンパクトにおさめられるという強みがある。そしてやっぱり、ポケットに手を入れるのは暖かいのだから、私はポケットに手を入れて歩くことは推奨したい。
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