2015.06.21   音楽 ,,,,,,,,

テンションとヴォイシングによって譜面がリディアンからの手紙になる。

どうしてこうもコードやスケールについて述べなければならないのかとなるが、音の価値については2ヶ月前の記事 “映画もモリコーネだけ聴ければどうでもよくなる末路、ハクナマタタ” でさりげなく記述しているのでとりあえず割愛する。今回はメジャーセブンスコードにおけるテンション(内声・外声)とヴォイシング(オープン・クローズ)についてのメモである。

テンションの結論からいうと、メジャーセブンスコードの1,3,5,7におけるテンション(外声)は9,11,13である。つまり1,3,5,7は内声となる。そして、ヴォイシングにおける結論は、メジャーセブンスコードの1,3,5,7より、1,5を抜いた3,7を核とする。その核となった3,7から+5,9(2)を意識した4声でオープンヴォイシングへと導く。逆にクローズヴォイシングの場合は3,7を入れ替えた7,3を核として、7,3+5,9(2)を意識した4声でクローズヴォイシングへと導きたい。いずれの場合も、コードのルートである1度を低音としてベースに献上するということだ。

ジャズピアノにおいての基本的なセブンスコード・スケールから始まると、ちょっとした拍子に譜面をみても読みきれない。もちろんリディアンスケールもでてこない。どういうことかといえば、いくらセブンスコードの基本が頭にあっても、譜面の中ではテンションやヴォイシングといった、基本的なコードから派生したものが随時でてくるのである。慣れてくるとこのテンションやヴォイシングというのは日本人でいう『土足禁止』くらいの感覚になるが、ともかくテンション・ヴォイシングの一歩目が妙に闇なのである。

それもそのはずだろう、セブンスコードにおける9度・11度・13度といった外声(テンション)は、音符としてはもはや基盤であるメジャーセブンスコードの音にはないのだから。テンションとヴォイシングは、コードを体得するときに併せて意識しないと後々しんどいのである。前回の “セブンスコード5度抜きでテンション外声#11、リディアンスケール対応。” に引き続くことになるが、このようなコードの基本といわれるものはジャズの理論における流れである基盤であって、必ずしも譜面で多様されるものではないということである。


槍の間合いもまだまだだな。