2015.04.16   民間伝承 ,,,,,,,,,,,,,,,,,

起き上がり小法師も奈良の大仏を婿にとり、振袖を着ている。

以前から所有していた七体の起き上がり小法師についてであるが、考える間もないまま玩具や雑貨を並べるガラスショーケースに並べていたわけである。七体というくらいだから見事に同じものを揃えていたのかといえば、決してそんなことはない。単純に起き上がり小法師にも系統のまったく違うものが何種類かあるわけで、最初に入手したものと違うタイプを見つけては入手し続けていった結果の七体なわけである。

生い立ちはさておき、どうも起き上がり小法師も縁起物であり、神棚に祀るべき民芸品として捉えるが吉であるよう。ここ最近の事情聴取により、我もまた起き上がり小法師を神棚の榊周辺に並べて三体、置いてみることにした。なるほど、これは小法師の表情もとつぜん和らいだようにみえるではないか。

残りの四体は今もなおショーケースにいるわけであるが、これまた神棚にいる小法師よりも窮屈そうな顔をしているではないか。よくみると頭部分が欠けており、まるで会津磐梯山の噴火後そのものである。頭が欠けてしまったのは意図したことではないが、噴火もまた自然に起こる現象だと思うと、起き上がり小法師の頭もまた、欠けてしまっている状態こそが自然な状態なのである。そして奈良の大仏を婿にとり、起き上がり小法師も振袖を着る。


槍の間合いもまだまだだな。