2014.12.19 民間伝承 なんか,単語,名詞,呪文,意識,正確,現代,相手,表現,言葉,責任
最近になってやたらと意識をするようになったのだが、人の話を聞いていると、やたらと使われている言葉がある。それが「なんか」である。正確な使い方を調べてみると「〜―なんかいいよね」とか「〜なんか気にするな」など、名詞のあとにくっついてくるのが一般的な使い方であるようだ。
しかしながら、私が気になるのはそのような使い方ではない。すべての話し言葉における最初についてくる「なんか〜だよね」のような「なんか〜」を頭につけるパターンである。これは、あまりにも自然に言葉に馴染んてくるようなもので、意識さえしなければ何も問題のないくらいの呪文である。現代だけのものなのかと思えば、80年代の邦画でもしばしば使われているようなので、侮ることはできない。
私が思うに「なんか〜だ」という言葉の流れは、一種の責任逃れなのではないかと考えている。というのは、どうも「なんか=私はよくわからないけれどね」という式が成り立っているように伝わるのだ。つまり、「なんか」をつけることで、私はわからないけれど噂や口コミでは〜と言っているよと、誰かを代弁して言葉を選んでいる表現とすることができるのだ。
もしも言葉の表現におもしろみを感じるのであれば、ぜひとも相手が「なんか」をどれくらい言っているのかを調査してみてもらいたい。きっと、ほとんどの人が「なんか」を話し言葉のひとつとして取り入れていることだろう。
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