2014.08.26 視覚表現 五稜郭,偏見,函館本線,北海道,地理,執着,壮大,天候,媒体,実際,小樽,撮影,映像,景色,木古内,本州,札幌,沿岸部,眺望,知名度,空模様,結論,美瑛,被写体,観光,車窓,重要,長万部,電波,風景
本州の人間にとっては、北海道は旅客機を使用しない限り木古内から始まる。今回は札幌を拠点にすべく、函館本線で五稜郭・長万部・小樽経由の札幌である。函館本線期間ではネットの電波もほとんど頼りにならないので、思わずチャフ・グレネードでも使われているのかと思った。車窓からただ沿岸部を眺めては北海道の地理を体感で覚えていくのである。
もともとは美瑛町にある美瑛の丘のおもちゃ屋さんと、その美瑛の風景を一望したいというねらいがあった。しかしながら全国的にこの一週間は曇りに雨にと天候に恵まれず、北海道もまた同じように、どんよりとした空色である。
美瑛にきて思ったことであるが、緑や自然などの風景を撮影するときに最も必要なのは天候、すなわち空の具合と日光だという結論である。私は『北海道』をイメージしたとき、勝手で偏見でありながらも、広々として緑豊かで壮大な風景が頭にある。実際にそのような撮影を望んでいたのであるが、今回はそのようにはならない。誰がいつ何時眺めても、あのイメージした通りの風景を眺望することができるとは限らないのである。
そのような意味で、大自然や美しい風景を被写体に捉えるとき、大抵の場合は場所そのものよりも、空模様や日光の入りや向きを最優先して撮影することで表情は広がる。ある場所に執着して撮影をおこないたい場合は、ひとつの季節においてそれぞれ晴れ・曇り・雨にプラスして時間帯を変えて何度も撮影しながら、その曇りや雨などの気候も楽しみながらいくことに尽きる。どの場所だってそうだが、風景というのはその一瞬だけのものではない。
身近にある当たり前の被写体や風景でもその背景にある空間や天候をもっと意識することで、その被写体の表情はガラリと変わるのだということを美瑛は教えてくれる。
年別一覧