2014.11.15 視覚表現 不自然,世渡り,原動力,定規,整理整頓,曲線,有様,構成,機嫌,無機質,理性,直線,相槌,習慣,自分,自然,行先,装飾,規則,静寂
まっすぐに定規でひかれた線は無機質で不自然である。一方のフリーハンドで描かれたいくつもある曲線は温かみがあり自然体だ。そう思えると、まっすぐに規則通りにひかれた線が自然にみえるものである。
自分が既にわかっていることを話し手のご機嫌をうかがいながら、あたかも初めて知ったかのように相槌を打つことは、若い人間には決して似合うことではないしすべきことではない。もしも何かを体得したいのであれば、理性がしっかり働いているときこそ、話し手の言葉をぐいぐい折り曲げていくイメージで世渡りしていった方が長い目でみれば後の原動力になりやすい、今はそう思えている。
しかしながらそれ以上に、静寂で動じない有様と装飾のない思想には美しさがあり、行先の原動力にも勝る美が宿っているものである。あまりにも整理整頓された括りというのは不自然にも感じられるだろうが、自然体がお似合いなのはせいぜい山と空くらいなのである。人類は整理整頓され、規則に沿った習慣と構成を不自然と感じ、そのときにはじめて不自然であることが自然であると認識するのだ。
年別一覧