福島、睦月に揺れる鎖と色彩。
光と影、睦月にだけ表現される白と黒。
福島の公園には、北の入口から東の入口へと渡る
大人の残した足跡がごっそりと残っている。
草木を揺らす冷たい風と烏の鳴き声は
放課後の子どもの声を一層、濁し潰していく。
二面を揺らす鎖紐の被写体は
帰る場所も知らない放浪の酸素である。
視覚表現も微々たる色彩の偽りを覚える。
相次ぐ四輪による聴覚への刺激に
脚を清め、身を収める覚悟で足跡を鳴らす。
爪立たずとも
我がのその臆病な程の猫足に
停まる駅は北から更に北へと移される。
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