2015.08.02 視覚表現 キャラクター,ライト,今宵,先端,紐
部屋の天井から吊るされた傘のある電気のことを『ペンダントライト』というそうだが、数十年過ごしてきて初めてその名称を知る。十数年前はほとんどの家庭で一般的にみることができたが、最近の電気はもっぱら『シーリングライト』や『ダウンライト』と呼ばれるような、天井に対してフラットないし埋め込まれるようなものが主流である。なるほど、ペンダントライトなんぞというのはクラシック感がふんわりと滲み出ている。
そして、ペンダントライトからさらに下に向かって吊るされる紐には、いよいよ希望が溢れてるようにさえみえる。先端にキャラクターものの掴みが設置されていれば、幼少期の記憶がじんわりと蘇ってくる。よくペンダントライトを豆電球にした後、そのキャラクターを振り子のように叩いたり、蹴ったりしながら夏の夜長を堪能していたものである。あたかもそのキャラクターは催眠術かのごとく振り子としての役割を担っているわけだが、その振り子で遊んでいる少年は決して眠れるものではない。
そして今、目の前にはキャラクターで紐の長さを延長したちょい長めのペンダントライトが存在している。さらに、そのつかみ部分は延長に延長をつなげ、合計3つの物体がつながっている。電球を太陽ととらえれば、ちょうど水星・金星・地球・火星のようにさえみえる。惑星は太陽のまわりを公転することなく、いつまで経っても振り子となっている。
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