2014.07.21   民間伝承 ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,

福島の山々は神秘的すぎて近寄りがたい領域であり、そこに『美』がある。

故郷や地域における食や文化、その生活とあり方を述べるというのは非常に難しいものであり、何度も討論を繰り返すおもしろみがある。ひとつ明快であることは、その地域における街並やまちづくりという無機質なつくりは、すでに『美』とはかけ離れたものであり『故郷』という概念でもない。

かつて民俗学者の柳田國男は遠野の山々による民間伝承を唱えたが、遠野は民間の立ち入りができる、物語の展開しやすい山々であったのである。そのような観点からみると、福島の山々はあまりにも人が近寄りがたい領域にまで自然が溢れ、民間が恐れる程の神秘的な世界なのである。

しかしながら最もおもしろいことは、自然や美とはその人々が出入りできない、静かな場所に在るものだ。知名度や街並、住み慣れた地域という概念では到底、「美」というのは計り知れないのである。そして、その討論を何度も繰り返しておこなう中で初めて、郷土愛は生まれるべきである。


槍の間合いもまだまだだな。