2016.01.11   視覚表現

ジッポによるろうそくの点火は、着物でバイクにまたがるようなものである。

ろうそくといえば線香を炊くときや寺でお経を唱えるとき、ときには座禅を組むときなど、仏教をはじめ日本の日常生活においても古くから活用されている。そのためか、ろうそくの明かりというのはどこか神秘的なものがある。最近ではキャンドルセラピーといって、ろうそくの火を見つめるだけで精神が安定するという効果も期待されている。

そんな現代のストレス社会における救世主のろうそくであるが、ろうそくの火を何で点火させてあげようか?と考えたときに、ちょっとおもしろい実験結果がでたので簡潔に紹介したい。

まずは王道、ろうそくをマッチで。

ろうそくといえばやはりマッチで点火させてあげるのが一番趣がある。点火させた後にほのかに残るマッチの木の香りは、ろうそくの優しい明かりとよう似合う。さらに線香を焚いた場合でも、あの線香の香りにうまく木の香りが自然でありながら、厳粛な雰囲気を漂わせる。寺でもろうそくに火を灯すときはマッチであることを確認していたこともあり、これは誰でも納得のいく王道のつけ方として認定したい。

ろうそくをライターで点火する。

今回の実験ではろうそくに対してそれぞれマッチ>ライター>ジッポの順番で点火させていくわけであるが、結論から言うとライターは最も無難である。ここで間違ってはいけないのは、ライターは無難なだけであり、前途の通りおすすめはマッチによる点火である。また、最も印象強かったのは次に紹介するジッポである。ライターに関してコメントすれば「実験やったっけ?」と思うほどあっけなく、ろうそくに点火された火も、いまひとつ勢いを感じられなかった。とはいえど、マッチのように燃えカスがのこったり、ジッポのようにオイルを消費しなくてよいという点については、とてもエコを考える媒体であろう。ただし、『ロマン』という観点からみれば、あまりおすすめはできない。

ろうそくをジッポで点火する。

これは実際にやってみた人にしかわからない、独特なものである。あえて言葉で表現するならば、着物でハーレーにでも乗ってしまうような感じだろう。ろうそくの火そのものは優しく温もりのある明かりであるのに、ジッポによるいかにも男らしいオイルの香りが点火と同時に充満するだ。江戸時代に生きるロックン・ロールみたいだ。これが今回の実験で求めていたロマンの傑作であろう。


槍の間合いもまだまだだな。


枯れ木も山の賑わい。


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